生体移植への理解を広げよう―「ドナー交流会」
病気の親族らに腎臓などを提供した生体ドナーらの体験談などを聞く交流会が5月18日、「ドナーの会北海道」の主催で札幌市北区の札幌エルプラザで開かれた。
病院のコーディネーターが、移植を検討する際に考慮すべき点などを講演。
約70人が参加して、移植の課題などを学んだ。
脳死や心停止後の臓器提供が少ない日本では、親族間での生体移植が広く行われており、毎年全国で約1400人が腎臓の、約400人が肝臓の生体移植を受けている。
会は札幌市立病院の移植コーディネーターの佐藤真澄氏が進行を担当し、実例を交えながらドナーになる人への留意点などを話し合った。
この中では「自発的な提供希望がドナーとなる前提だが、患者の強い希望が家族への重圧になる」「手術の痛みはあるのか」「術後は普通の生活に戻れるのか」といった不安や悩みに対し、参加者から「ドナーは提供に伴う危険性、メリットとデメリットを正しく理解することが大切」「生体移植はもっと普及が必要、生体ドナーが体験を語り、支え合いを通して移植医療への理解を広げたい」といった指摘や意見が述べられた。
この後、参加者同士の交流が行われ、理解と親睦を深め合った。
主催側は「これから提供を考える方は相談してほしい。移植に携わる医師、看護師、コーディネーターが支援する」と呼びかけた。
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