小児アレルギーの検査と治療法~大阪赤十字病院での取り組み

2013年に実施された文部科学省の調査によると、全国の公立小中高校の児童・生徒の4.5%、
約41万人に食物アレルギーがあることが明らかになった。

2004年の前回調査に比べ、1.2倍の増加である。
増加の原因は特定されていないが、大阪赤十字病院の住本真一・小児科部長は食生活の変化が関係している可能性を指摘する。

日本小児アレルギー学会などによると、アレルギーの原因となりやすい食品のうち、鶏卵と牛乳、小麦で患者全体の3分の2を占める。
これらの3食品については、小学生になるまでに患者の8~9割が耐性を得るが、ソバやピーナツ、エビやカニなどの甲殻類は耐性がつきにくく、年齢とともに患者の割合が増加する。

食物アレルギーは、病原体から体を守る免疫が、食物に対して過剰に反応することで起きる。食後2時間以内に体中が赤くなったり、じんましんが出たりするのが典型的な症状だが、急な血圧低下や意識障害を伴う「アナフィラキシー・ショック」に至ることもあり、死亡例もある。

大阪赤十字病院(大阪市天王寺区)では、小児アレルギーを起こしやすい卵、牛乳、小麦の3種類に対し、食べてもいい量の限界や症状の強さを調べる「経口負荷テスト」と、食べる量を少しずつ増やして耐性をつける「経口免疫療法」に力を入れている。

同病院小児科部長の住本真一によると、食物アレルギーかどうかは血液検査で確認するのが一般的だが、それだけでは正確な診断ができないという。

このため、同病院では昨年8月から、1歳以上の子供を対象に、日帰り入院での経口負荷テストを始めた。
以前は外来で対応していたが、食物アレルギー事故がたびたび報道されるようになると、希望者が急増。

その後、3~4人ずつの子供を日中付き添って診察する方式に変えた。
現在は約1か月待ちの状況という。

テストを受けた後は、自宅で経口免疫療法を行う。
週2回以上、アレルギーが出ない量を与え、週単位で少しずつ量を増やして耐性をつける。ほとんどの子供は、半年程度で問題なく食事できるようになるという。